今回は、愛知県尾張旭市にある弊社経営の「尾張旭ME整体院」の事例を取り上げます。以前、こちらの記事で当院の集客戦略について解説しましたが、今回はWeb広告に焦点を当て、戦略と展開、結果について詳しくご紹介していきます
「Web広告に関心はあるけれど、どう始めればいい?」
「広告を出してみたけど、思ったような効果が出ない…」
そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひこの記事を最後までお読みください。きっと多くのヒントを得られることでしょう。
この事例で学べる3つのポイント
・媒体特性を活かした広告展開とは
・ひとつの施策に集中せず、複合的に考える
・広告の「受け皿」をしっかり作っておく
今回の取り組みの背景
これまでも、徹底したWebサイトの作り込みやSEO、オフライン集客の取り組みにより月15〜20名ほどの新規顧客獲得・月商100万円以上を継続できていました。
そこでより多くのお客様に対応できるよう、施術者1名から2名体制に増強。それにより施術枠に余裕ができたため、稼働率をさらに上げていくための戦略を描くことにしました。新規集客・売上の倍増を目標とし、さらに認知を広げることを目指して、一定期間Web広告に注力しようと決めたのです。
取り組み 〜認知を広げ、HPを訪れるユーザーを増やす〜
今回取り組んだのは、大きく分けて以下の2点です。
・リスティング広告
・SNS広告
広告予算
予算は1ヶ月25〜30万円
これは同業のWeb広告費としては大きい額ではありますが、一時的なテストの意味合いも含めて予算を決めています。
予算の内訳は概算で以下のとおりです。
【リスティング広告】
・Google:15万円前後
・Yahoo:5万円前後
【SNS広告】
・Instagram:3万円前後
・YouTube:3万円前後
それでは、順に解説していきます。
リスティング広告
もともとHPの作り込みやSEO対策をしっかり行っていたため、検索順位は「地域名+整体」「地域名+腰痛」といった主要キーワードで安定して上位をキープしていました。
それに加えて、今回はリスティング広告を活用しました。リスティング広告は検索結果より上に表示されるため、よりクリックしてもらえる可能性が高まります。
ただし、リスティング広告は競合が非常に多いため、漫然と出稿し続けているだけでは結果を出すことができません。キーワード選定やコピーの見直し、リンク先LPの改善など、継続して運用しながらPDCAを回していくことが重要です。
SNS広告
リスティング広告と比較すると、まだまだ同業者の取り組みが少ないのがSNS広告です。
業種によってはすでに競合が非常に多い場合もありますが、整体院の参入は未だ少数なのが現状です。
今回はInstagramとYouTubeに広告を出稿。アニメーションを使ったCM仕立てのものと、施術者2名が登場し、ご挨拶とメッセージをお伝えする動画広告を作成しました。整体院自体の広告出稿が少ない上に、それが動画となればさらに珍しいものとなります。それによってユーザーの気を引いて目を留めてもらい、HPアクセスにつなげることを目指しました。
さらにSNS広告には、「リターゲティング」という仕組みがあります。1回以上自社のサイトを訪れたユーザーに対し、広告を配信するというものです。一度でも興味を持ってHPを見てくれた人に再度広告を見てもらうことで、予約・来院のアクション喚起を狙いました。
結果 〜1ヶ月でどれだけの成果が出たか〜
1ヶ月間集中してWeb広告を運用した結果、以下のような成果が得られました。
1ヶ月のWeb広告運用結果
・売上:100万円台/1ヶ月⇒236万円/1ヶ月を達成
・新規集客:15〜20人/1ヶ月⇒36名/1ヶ月を達成(Webから31名、オフラインから5名)
売上・新規集客2倍という目標を達成することができました。このような結果を出すことができた理由については、以下の項で詳しく解説します。
考察 〜成功のポイントは何か〜
今回の事例から、成功のためには以下のようなことが必要であることがわかります。
媒体特性を活かした広告展開
現在のWeb広告の主流はリスティング広告とSNS広告です。この両者の特性をしっかり把握した上で、戦略を立てて的確に運用することが重要です。
リスティング広告は検索キーワードに応じて掲出されるため、顕在的なニーズを持っている層に効果があります。今回の場合は、「近くにいい整体院ないかな?」「腰が痛い。ちゃんと治してくれそうな所を探そう」など、すでにはっきりと目的を持って検索してくるユーザーをターゲットとしました。
ただし、整体院のリスティング広告は競合が多く、結果を出し続けるのは簡単ではありません。CV単価が1万円以下になれば非常に好成績というところですが、現状ではそれよりもやや高い12,000〜15,000円程度で推移しています。CV単価を予算の範囲内でコントロールするためには、継続的な運用と改善が必要です。
対するSNS広告は、具体的なキーワードを使って検索されるのではなく、ターゲットの属性や興味・関心に応じて表示されます。そのため、潜在的なニーズを持つ層に「行ってみようかな」と思ってもらえるようなクリエイティブがカギとなります。
SNS広告は整体院の競合が少なく、その中でもさらに珍しい動画コンテンツの効果もあり、平均クリック率は0.5〜0.6%あれば上々というところ、1%超えの結果を出すことができました。特にInstagram広告では、月あたり予算30,000〜45,000円で5、6名の集客を継続しており、CPA1万円以下を達成できています。
ひとつの施策に集中せず、複合的に考える
Web集客を成功させるには、複合的に戦略を立てて実行していくことが必要です。
例えば、HPだけ、インスタ広告だけ、MEOだけなど、ひとつの施策だけに集中して頑張ってもあまり意味がありません。今回の事例は「Web広告に注力の1ヶ月」ではありますが、1種類の広告だけに集中するのではなく、複数のメディアで広告を展開しています。
その理由は、ターゲットの生活や行動を想像してみればわかります。皆、複数の媒体を使い分け、それぞれに時間を使っています。1日の中で、Google検索して求める情報を探すこともあれば、SNSに投稿したりコメントしたりすることも、何となくYouTubeを眺めていることもあるでしょう。
今回は最終的にHPから予約・来院してもらうことを目指しましたが、そこまでの道が1本よりも複数ある方が、たどり着く人が多くなる可能性が高くなります。認知・興味を高める経路を複数作るつもりで、ユーザーが日頃触れるメディアに複合的に露出する戦略を立てることをおすすめします。
広告の「受け皿」をしっかり作っておく
今回は売上・集客数ともに倍増という結果を出すことができましたが、これは広告だけの力ではありません。もともとSEOやコンテンツの充実などによる、HP自体の集客力が土台にありました。また、MEOにも当初から力を入れていましたし、Googleクチコミの数・質ともにエリアではトップという状況でした。
いくら広告を頑張っても、その「受け皿」がしっかりしていなくては成果を出すことができません。広告をクリックして飛んだ先のHPがイマイチだったり、店名で検索した際に口コミが極端に少なかったり評価が低かったりすれば、予約・来店には繋がらないでしょう。
広告と、その受け皿となるHPやGoogleビジネスの印象の乖離が大きいほど、その分信用や評価を落とすことになってしまいます。前項の内容にも関連しますが、Web集客には俯瞰的な視点が不可欠です。広告に取り組む前に、その受け皿となるHPやMEOをまずしっかりとしたものにしておきましょう。
まとめ
今回の事例が、ローカルビジネスを営む皆さんの集客のご参考になれば幸いです。本業がある中でWeb集客に関する各種の目標数値を設定し、日々数字を見ながらPDCAを回していくことは大変なことだと思います。そのために、私たちのような専門家を活用していただければ幸いです。
今回の案件について、どのような戦略を立てて成果を出していったかをもっと詳しく知りたいという方は、無料相談にてさらに詳しく事例を解説させていただくことも可能です。ぜひ、お気軽に無料相談をご利用ください。
今回ご利用いただいたサービス
・リスティング広告運用
Google、Yahoo!の様々な広告配信手法の中から御社にあった最適な広告配信方法をご提案します。
・SNS広告運用
「SNS広告配信を始めたいけど、知識やノウハウが全くないため不安。」とお悩みの方へ。弊社専任の広告担当者が、貴社の広告配信の目的に合わせて最適な広告配信方法をご提案します。